ぶっくま

あさのが読んだ本の備忘録

サスペンスドラマ

きみがいた世界は完璧でした、が

『きみがいた世界は完璧でした、が』/渡辺優 ゲームの中の登場人物に似た女子に恋をする男子 同じサークルの彼女につきまとうストーカーの陰 彼は彼女を救うことを誓う 丁寧語で綴られる文体とネガポジ渦巻く思考 その独特な世界観に引き込まれる 終盤のク…

キルタスク

『キルタスク』/行成薫 家族を殺された男が復讐を果たす物語 事件に巻き込まれ家族を殺された男 殺し屋に命を救われ裏の世界の住人となる 善と悪、どちらの存在も否定しないという世界観 淡々とした文体の中で殺しが行われ事件の真相が暴かれる 最後はいさ…

インビジブル

『インビジブル』/坂上泉 満州と戦後の大阪をつなぐ麻薬密造事件を追う警察の物語 戦後の大阪で起きた連続殺人事件を追う警察 満州で行われていた麻薬製造の影 地方の新米刑事と官僚コンビが事件の真相に迫る お互いを敬遠していた二人が事件の捜査を通じて…

革命前夜

『革命前夜』/須賀しのぶ 東ベルリンに音楽留学した日本人留学生が見たベルリンの壁崩壊の物語 専門的知識をちりばめてリアルに描かれる音楽の世界 東ベルリンに音楽留学した学生の音楽性への苦悩 いつしか物語は革命へと転調する 監視と密告の人間の闇の世…

medium

『medium』/相沢沙呼 警察の捜査に協力し様々な事件の謎解きをする推理小説作家と霊媒師の物語 提示された凶悪殺人事件の真相の謎 心理、物質、現象、時間 全てのアイテムを総動員し謎に挑む そこに超常能力というスパイスが加わり 未経験の推理ミステリー…

落日

『落日』/湊かなえ ある町で起きた殺人事件が小さな町の人々の 隠れた繋がりを明らかにしてゆく 報道や裁判など社会の基幹であるはずの仕組みでは 明らかにされない真実が確実にある この物語はそんな小さな真実に光を当てている Amazonで読む楽天で読む

重力ピエロ

『重力ピエロ』/伊坂幸太郎 母が強姦されて生まれた弟と兄の二人の復讐の物語 アイロニカルな訳アリ兄弟そして父 さらりとした語り口で社会の不条理を私刑にかける いい。好き。 今まであまり意識してこなかった著者が描く世界観 この作品でしっかり認識で…

ジェノサイド

『ジェノサイド』/高野和明 知能レベルの高い新人類の出現によって変化を始める世界の物語 新人類の出現とその存在に脅威を感じる旧人類との攻防 タイムリミットに向けて敵と味方が入り混じりながら進んでゆく脱出劇 ハリウッド映画を見ているような感覚で…